ゲーミングPCの電気代と消費電力(ワット数)はどれぐらいか

ゲーミングPCの電気代と消費電力

ゲーミングPCの電気代と消費電力について解説します。

「ゲーミングPCは電気代が高い」と思われており、ゲーミングPCを購入する前に月々いくらぐらいかかるのか把握しておきたいという人も多いです。

この記事では、ゲーミングPCの電気代計算方法をはじめ、スペック別の月々の電気代、一般パソコンとの電気代比較などを紹介します。

ゲーミングPCでの電気代節約術についてもお話します。

ゲーミングPCの電気代はどれくらいか

ゲーミングPCの電気代計算式

ゲーミングPCの電気代は、使用する電源ユニットによって異なります。

スペックの高いパーツほど消費電力が大きいため、高スペックのPCでは電源ユニットの容量も大きくなり、電気代が高くなります。

中でも特に消費電力の大きなパーツはCPUとグラフィックボードです。

グラフィックボードは一般パソコンには搭載されておらず、グラフィックボードの有無により、ゲーミングPCと一般パソコンの電気代1.5倍ほど差が生じます。

ここではスペックごとに実際の電気代を計算していきます。

算出方法は、電源ユニットの最大出力W数(kWh)をもとに「公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会(経済産業省)」が規定としている目安単価の27円を使用し算出します。

ハイエンドゲーミングPCの電気代

計算例となるPCのスペック
CPU:Intel Core i9-10900K
GPU:GeForce RTX 2080 Ti
メモリ:16GB
電源ユニット容量:800W

ハイエンドゲーミングPCの1ヶ月あたりの電気代は以下の計算式で算出できます。

1ヶ月あたりの電気代
=0.8kWh(消費電力)×27円(目安単価)×1日の使用時間×1ヶ月の使用日数

1日5時間・月25日使用すると仮定して計算した場合以下のようになります。

0.8kWh × 27円 × 5時間 × 25日 = 2700円

1ヶ月あたり¥2,700円と算出できます。

1年間の電気代は「月額2700円 × 12か月 = ¥32,400円」となるわけです。

ただし、電源ユニットは常に最大消費電力で動作しているわけではありません。

高負荷ゲームプレイ時以外は消費電力がとても少ない状態で稼働しています。

つまりこの1ヶ月あたりの電気代はあくまでも最大値であり、実際は5割~6割程度の電気代になります。

ミドルスペックゲーミングPCの電気代

計算例となるPCのスペック
CPU:Intel Core i7-10700
GPU:GeForce RTX 2060 SUPER
メモリ:16GB
電源ユニット容量:650W

ミドルスペックゲーミングPCの1ヶ月あたりの電気代は以下の計算式で算出できます。

1ヶ月あたりの電気代
=0.65kWh(消費電力)×27円(目安単価)×1日の使用時間×1ヶ月の使用日数

1日5時間・月25日使用すると仮定して計算した場合以下のようになります。

0.65kWh × 27円 × 5時間 × 25日 = 2194円

1ヶ月あたり¥2,194円と算出できます。

1年間の電気代は「月額2194円 × 12か月 = ¥26,328円」となるわけです。

この数字も最大消費電力での計算額であり、実際は5割程度の電気代になります。

一般のPCと比較したゲーミングPCの電気代

ゲーミングPCと一般的なPCとの電気代を比較してみましょう。

一般パソコンでは、一般オフィスモデルで400Wが、高性能CPU搭載の上位オフィスモデルで500Wの電源ユニットを採用しています。

それぞれ以下のように計算できます。

一般オフィスモデル【400W】
0.4kWh × 27円 × 5時間 × 25日 = 1350円(1ヶ月あたり)
1350 × 12 = ¥16,200円(1年あたり)上位オフィスモデル【500W】
0.5kWh × 27円 × 5時間 × 25日 = 1687円(1ヶ月あたり)
1687 × 12ヶ月 = ¥20,244円(1年あたり)

ゲーミングPCに比べかなり電気代は安くなります。

ただしこの計算も常に電源容量を最大消費した際の計算式であり、実際は5割程度の電気代となります。

では続いて、PCの動作によってどれぐらいの電気を消費するのか見ていきましょう。

ゲーミングPCの消費電力について

PCの消費電力(1時間あたり)
一般パソコン ミドルスペック ハイエンド
スリープ中 3~4W 3~4W 3~4W
アイドル時 45W 60W 70W
ネットサーフィン 60W 70W 80W
動画閲覧 70W 80W 90W
ゲーム(軽負荷) 90W 100W 120W
ゲーム(高負荷) 非対応 160W 190W

ゲーミングPC・一般パソコンの動作別の消費電力を表にまとめたものです。

基本動作時は誤差程度の違いしかありませんが、やはりゲームをプレイした際に消費電力が大きくなることがわかります。

周辺機器を含めた詳細な電気代計算

デスクトップゲーミングPCでは、別途モニターを使用します。

モニタースペック別のの消費電力は以下の通りです。

モニターの消費電力(1時間あたり)
消費電力
21.5インチ フルHDモニター 25W
24インチ フルHD モニター 40W
28インチ 4Kモニター 60W

ゲーミングPCの動作別の消費電力、モニターの消費電力を合わせて試算してみます。

1日あたり5時間使用、内訳を以下と仮定します。

・アイドル時(1時間)
・ネットサーフィン(1時間)
・動画視聴(1時間)
・高負荷ゲーム(2時間)
・24インチフルHDモニターを使用

ミドルスペックゲーミングPCの場合

アイドル1時間 60W=0.06kWh × 27円(目安単価) × 1 = 1.62円/1時間
ネットサーフィン 70W=0.07kWh × 27円(目安単価) × 1 = 1.89円/1時間
動画閲覧 80W=0.08kWh × 27円(目安単価) × 1 = 2.16円/1時間
重たい3Dゲーム 160W=0.16kWh × 27円(目安単価) × 2 = 8.64円/2時間
モニター 40W=0.04kWh × 27円(目安単価) × 5 = 5.40円/5時間

となるため、1日5時間の合計電気代は以下の通りです。

1.62+1.89+2.16+8.64+5.40=19.71円(1日あたり)
19.71円×30日=591円(1ヶ月あたり)
591円×12ヶ月=7,096円(1年あたり)

 

ハイエンドPCの場合

アイドル1時間 70W=0.07kWh × 27円(目安単価) × 1 = 1.89円/1時間
ネットサーフィン 80W=0.08kWh × 27円(目安単価) × 1 = 2.16円/1時間
動画閲覧 90W=0.09kWh × 27円(目安単価) × 1 = 2.43円/1時間
重たい3Dゲーム 190W=0.19kWh × 27円(目安単価) × 2 = 10.3円/2時間
モニター 40W=0.04kWh × 27円(目安単価) × 5 = 5.40円/5時間

となるため、1日5時間の合計電気代は以下の通りです。

1.89+2.16+2.43+10.3+5.40=22.18円(1日あたり)
22.18円×30日=665円(1ヶ月あたり)
665円×12ヶ月=7,980円(1年あたり)

 

消費電力の大きいハイエンドゲーミングPCの方が全ての状態で電気代は高くなるものの、最大消費電力での計算時と比べかなり安くなっていることがわかります。

常に高負荷ゲームをプレイするわけではありませんし、実際のところゲーミングPCはこの程度で済むのです。

 

周辺機器を含めた詳細な電気代
1か月の電気代 1年間の電気代
一般的なPC 405円 4,860円
ゲーミングノートPC 525円 6,300円
ミドルスペック 591円 7,096円
ハイエンド 665円 7,980円

上の計算結果にゲーミングノートPCの電気代を含め、まとめたものです。

ゲーミングノートPCは1時間当たり3.5円と計算しています。

このように、実際にご自分の使用頻度を想定して計算すると、かなり実質金額に近い電気代がシミュレートできます。

ゲーミングPCの電気代を節電する方法

ゲーミングPCの電気代節約

ゲーミングPCの電気代を節電する方法を解説します。

ゲーミングPCはパーツ構成や設定、使い方次第で電気代を抑えることができます。

ここではゲーミングPCの電気代節電術を7つ紹介します。

変換効率の良い電源ユニットを使用する

変換効率の良い高品質な電源ユニットを使用することで、電気代を大きく節約できます。

家庭用コンセントの交流(AC)を直流(DC)に変換する際、一部の電力は熱となって消えてしまいます。

この熱となって消える電力を何%変換できるか、それが変換効率です。

例えば変換効率80%の電源効率の場合、コンセントから500Wの入力があっても実際は400Wしか使用できず、100Wは熱となって無駄に消費されてしまいます。

つまり、変換効率が高いことでロスが少なく、電気代の節約につながるというわけです。

変換効率を示す規格として「80PLUS」という世界基準規格があります。

これは最低80%の変換効率を保証するもので、ランクごとに変換効率が変わります。

こちらはランクごとの変換効率の表です。

電源ユニット規格「80PLUS」ランク一覧
ランク 電源効率
STANDARD 80%
BRONZE 82%~85%
SILVER 85%~88%
GOLD 87%~90%
PLATINUM 89%~92%
TITANIUM 90%~94%

ランクが上がるとに変換効率は上がり、電気代を抑えることができます。

ただし高ランクのものは電源ユニットの値段が高いため、SILVERかGOLDのランクの電源ユニットがおすすめです。

省電力のパーツを使用する

PCパーツはハイエンドなものほど消費電力が高く、低いスペックのパーツは消費電力は少ない傾向にあります。

しかし一部例外があり、同程度のスペックでも消費電力に差があるものもあります。

例えば 「GeForce GTX1660Ti」と「GeForce GTX1070」は、スペック的にはほぼ同程度です。

しかし消費電力は「GeForce GTX1660Ti」が130W、「GeForce GTX1070」が150Wと差があります。

このようにパーツの選択でPC全体の消費電力を抑える事ができます。

ゲーミングPCの冷却効率を良くする

3Dゲームや動画のエンコードなど、負荷をかけるとパーツの温度が上昇します。

パーツの温度が上昇すると、冷却するためファンの回転数もアップします。

これにより電力消費が大きくなります。

つまり、冷却性能に優れているということは電気代の節約につながります。

冷却性能を良くする方法を見ていきましょう。

 

PC内部のホコリをこまめに掃除する

PCは常にファンにより吸気・排気を行うため、フィルターやファンの刃部分にホコリがたまります。

ホコリがたまることで吸気・排気がうまくいかず、内部に熱がこもってしまいます。

フィルターが取り外せるケース・ファンの場合はフィルターを取り外し、ブラシ付きの掃除機で吸いましょう。

フィルターがないタイプの場合は、ファンのネジを外しファン自体のほこりエアダスターや綿棒で綺麗に取り除きましょう。

ファンの掃除は電気代節約だけでなくPCの寿命を伸ばす上でも重要です。

最低でも半年に一回、できれば2~3か月に一回は掃除をしましょう。

 

配線やパーツ配置は余裕をもってする

配線がごちゃごちゃしてしまうとケース内の空気の流れが悪くなり、冷却性能が下がってしまいます。

裏配線スペースを有効に使ったり、不要な線は結束バンド等で縛ってケースの隙間に収納しましょう。

 

大型のケースにする

ケースが小さく密閉されていては、熱の逃げるスペースがありません。

設置場所に余裕がある場合は大型のケースを選びましょう。

大型のケースは搭載できるファンの数も多く、空気の逃げる穴も多いため冷却性能を高めることができます。

 

PCの設置場所を工夫する

PCはケース後部・側面から排熱します。

壁に密着させたり、密閉性の高いキャビネット等にPCを設置しまうと、排熱された熱がこもりPC自体を効率よく冷やすことができません。

直射日光が当たる窓の下も避けましょう。

風通しのよく、周囲に適度なスペースがある場所にPCを設置させましょう。

どうしてもスペースがない場合は小型のUSB扇風機をPCに当てる等といった方法もあります。

ヘッドホンやイヤホンを使用する

スピーカーを使用するより、ヘッドホン・イヤホンを使用した方が消費電力は少なくなります。

ただしご家庭でゲーミングPCを使用する際にはスピーカーから音を出すのが一般的ですから、極限まで節電したい場合はヘッドホン・イヤホンを使用しましょう。

こまめに電源を落とす

PCは待機状態(アイドル時)でも1時間あたり60W程度の電力を消費します。

こまめに電源を落とすか、スリープ状態にしておきましょう。

PCによっては「休止状態」にする事ができます。

休止状態はスリープよりも更に消費が少ないため、休止状態にできるPCの場合は休止状態にすることをおすすめします。

モニターの明るさを落とす

モニターの明るさを落とすことで、電気代を節約できます。

モニターの明るさを40%にすることで、電気代は23%ほど節約できると言われています。

画面の明るさを落とすことは、節約だけでなく眼精疲労を軽減することもできます。

PCを購入した際は最初に明るさを落とす事をおすすめします。

ノートPCの場合はwindowsの設定からディスプレイの明るさ設定が行えます。

デスクトップの場合は使用するモニター側の設定で明るさを変更できます。

電力会社を変える

こちらは節電方法とは異なりますが、電力会社を変えるという手があります。

2016年の「電力自由化」により、以前のような「地域で決められた一般電気事業者だけでなく、新電力会社を含め自由に電力会社を選んで契約できるようになりました。

最近では大手のケータイキャリアのAU、ソフトバンクも電力プランを出しています。

ケータイキャリアの電力プランの場合、光回線やケータイ料金と合わせて割引をしています。

PC購入と同時に光回線を契約する方は、電力会社も一括で契約してしまうのも良いでしょう。

電力会社それぞれプランや料金が異なるので、自分が使用する家電や使用時間に合わせて最適なプランを探してみましょう。

ゲーミングPCはつけっぱなしの方が電気代安いって本当?

この都市伝説には根拠がありません。

PC起動時は、アイドル時に比べ確かに10%ほど消費電力が上昇します。

しかしPCの起動は数十秒程度で完了しますし、つけっぱなしでアイドル状態を続ける方が電気代は高くなります。

この話は「起動とシャットダウンがパーツの消耗に繋がる」という話からきています。

一昔前のPCは電源ボタンの耐久性が低く、HDDが主流でした。

HDDは記憶媒体のディスクを回転させてデータの読み書きをしているため、シャットダウン・起動によってHDDの回転を停止・開始させることで、軸の摩耗につながり破損しやすいという噂がありました。

しかしこれはHDD主流時代の話であり、SSD時代の現在ではそこまで気にする必要はありません。

また、HDDであっても目に見えて消耗する事もない都市伝説レベルの話です。

近年のPCは起動時間も速いため、こまめに電源を落とし電気代を節約しましょう。

ゲーミングPCの電気代まとめ

ゲーミングPCの電気代について解説しました。

ゲーミングPCの電気代はエアコンと同じぐらいであり、噂されるほど莫大にかかるわけではありません。

具体的な計算式を元にスペック別のゲーミングPCの電気代の計算ができますから、ご自身の使い方に合わせて一度電気代計算をしてみると良いでしょう。

タイトルとURLをコピーしました