ゲーミングPCのノートとデスクトップを比較しました。
この記事では、ゲーミングノートとデスクトップゲーミングPCの性能やコスパ、特徴を比較検証しています。
ゲーミングPCを買いたいけど、ノートとデスクトップで迷っているという方の参考となる内容になっています。
ゲーミングノートとデスクトップの性能比較
ゲーミングノートとデスクトップの性能を比較しました。
それぞれパーツ毎のベンチマークスコアと併せて具体的な数値で比較検証していきます。
CPUの性能差
CPU | Passスコア | |
ノート | intel Core i7-10750H | 12,838 |
intel Core i7-9750H | 11,494 | |
intel Core i5-10300H | 8,522 | |
デスクトップ | intel Core i9-10900K | 24,046 |
intel Core i7-10700 | 17,242 | |
intel Core i5-9400 | 9,531 |
ゲーミングノート・デスクトップそれぞれ代表的なCPUと性能スコアです。
CPUはノート・デスクトップそれぞれ専用のモデルが搭載されるケースが多く、ここではわかりやすくIntel Coreシリーズを例に比較しています。
型式の語尾にHと付いているのがノート用CPUを意味します。
どちらも上からハイエンド・ミドルスペック・エントリー(ロースペック)のゲーミングPCによく搭載されているCPUです。
ノート用CPUは総じてデスクトップ用CPUと比べ性能が低く、どのスペック帯でもデスクトップ用CPUの方が性能が高いことがわかります。
また、エントリー(ロースペック)では性能差がそれほど大きくないのに対し、ハイエンドでは性能差が倍近くなっています。
つまりノート・デスクトップそれぞれのCPUは、性能が高くなるにつれ性能差が大きくなるのです。
グラフィックボードの性能差
グラフィックボード | 3DMarkスコア | |
ノート | デスクトップ | |
GeForce GTX 1660 Ti | 5,647 | 6,439 |
GeForce RTX 2070 | 7.640 | 9,254 |
GeForce RTX 2080 | 10,100 | 11,185 |
同じグラフィックボードをノート、デスクトップそれぞれに搭載した場合の3DMarkスコアです。
グラフィックボードはノート専用の「Max-Qモデル」もありますが、デスクトップ用グラフィックボードをそのままノートPCに搭載することもできます。
全く同じグラフィックボードを搭載しているにも関わらず、3DMarkのベンチマークスコアはすべてのグラフィックボードでデスクトップの方が高くなっています。
これはグラフィックボード以外のパーツが大きく影響していると考えられます。
ただし同一グラフィックボードであれば、ノート・デスクトップでのベンチマークスコアに大きな差はなく、誤差の範囲内と言えるでしょう。
コスパの比較
ノート | デスクトップ | |
CPU | core i7-10750H | core i7-10700 |
グラフィックボード | GeForce RTX 2060 | GeForce GTX 1660 SUPER |
メモリ | 16GB | 16GB |
ストレージ | 512GB NVMe SSD | 512GB NVMe SSD |
ベンチマーク | 6073.6 | 6065 |
価格 | 159,980円 | 129,980円 |
参考:ドスパラ公式サイト
ミドルスペックのノート、デスクトップのベンチマークスコアが近い2機種のスペック表です。
グラフィックボードと価格に注目してみましょう。
ノートにはミドルスペックのグラフィックボード「GeForce RTX 2060」が搭載されているのに対し、デスクトップはエントリーモデルのグラフィックボード「GeForce GTX 1660 SUPER」が搭載されています。
しかしベンチマークスコアはほぼ同じとなっており、これはCPUの性能差はもちろん、他のパーツ性能もデスクトップの方が総じて高いことを意味します。
価格差は3万円です。
ただしゲーミングノートにはゲーミング性能を備えたディスプレイが内蔵されているのに対し、デスクトップには別途モニターを購入する必要があります。
ゲーミングモニターが2万円~3万円であることを考慮すると、価格に大きな差はありません。
以上のことから、グラフィックボード単体のスペック差はあるものの、性能(ベンチマークスコア)と価格はほぼ同じであるため、コスパはほとんど差がないと言えます。
ノート | デスクトップ | |
CPU | Core i7-9750H | core i7-10700 |
グラフィックボード | GeForce RTX 2080 | GeForce RTX 2070 SUPER |
メモリ | 16GB | 16GB |
ストレージ | 1TB NVMe SSD | 512GB NVMe SSD |
ベンチマーク | 9106 | 9955 |
価格 | 329,980円 | 169,980円 |
参考:ドスパラ公式サイト
こちらはノート・デスクトップのハイエンドモデルでベンチマークスコアが近い2機種を比較したものです。
SSD容量に差はあるものの、ミドルスペックに比べ価格差がとても大きい事がわかります。
これほど大きさ価格差があっては、ゲーミングモニターの2~3万円を含めても圧倒的にゲーミングノートが高額です。
以上のことから、ノート・デスクトップのコスパは「ミドルスペック以下ではあまり差がないが、ハイエンドでは差が大きい」ことがわかります。
ゲーミングノートとデスクトップのメリット・デメリット
ノート | デスクトップ | |
デメリット | ・コスパがやや悪い ・排熱性能が低い ・拡張性が低い ・故障リスクがやや高い | ・場所を取る ・電気代がやや高い ・モニターが別途必要 |
メリット | ・場所を取らない ・外出先でも使える | ・コスパが良い ・性能が高い ・拡張性が高い ・排熱効率が良い |
ゲーミングノート・デスクトップのメリットとデメリットを表にまとめました。
一見ゲーミングノートはデメリットが多いように思えますが、ノートとデスクトップは特徴が異なります。
ゲーミングノートは省スペース重視、デスクトップは性能重視であることがわかります。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
ゲーミングノートPCのデメリット
- コスパがやや悪い
- 拡張性が低い
- 排熱性能が低い
- 故障リスクがやや高い
ゲーミングノートPCは、デスクトップに比べ性能面でのデメリットが多いです。
ただしどれも「デスクトップと比較した場合」のデメリットであり、ゲーミングノートPCがデメリットだらけというわけではありません。
コスパは前述したようにミドルスペック以下なら問題ありませんし、排熱性能もノート専用のエアフローが考慮されています。
拡張性は低いものの、そもそもカスタマイズしないなら不要です。
排熱性能はボディの小ささによる問題のため、どうしても低くなってしまいます。
排熱性能が低いことから各パーツが熱をもちやすく、デスクトップと比べ故障リスクが高いことは事実です。
ゲーミングノートPCのメリット
- 場所を取らない
- 外出先でも使うことができる
ゲーミングノートPCのメリットは、とにかく省スペースであることです。
ワンルームやデスクがないなど、デスクトップを置くスペースがない場合は迷わずゲーミングノートPCを選択しましょう。
外出先にも持ち歩きやすい2kg以下の超軽量薄型ゲーミングノートPCも販売されていますから、外出先や出張先でもPCゲームを楽しむことができます。
デスクトップゲーミングPCのデメリット
- 場所を取る
- 電気代がやや高い
- モニターが別途必要
デスクトップは性能がとても優秀ですが、とにかく場所を取ります。
排熱口を塞がないために壁から30cm程度話して設置する必要もあるため、しっかりと設置スペースを確保しなければいけません。
電気代もゲーミングノートに比べ高くなります。
ただし電気代が莫大に上がるわけではなく、最新のエアコン程度の電気代です。
デスクトップゲーミングPCにモニターは付属していないため、別途購入する必要があります。
テレビでも代用できますが、テレビにはグラフィック描写性能が備わっていないため、性能を発揮するにはゲーミングモニターを購入する必要があります。
デスクトップゲーミングPCのメリット
- コスパが良い
- 性能が高い
- 拡張性が高い
- 排熱効率が良い
性能面だけを考えれば、ゲーミングPCはデスクトップ一択となります。
特に昨今のデスクトップゲーミングPCは、性能がとても高いのに価格が安くなっており、コスパがとても良いです。
小型ケースではノート同様に拡張性が低くなってしまいますが、ミドルタワーケース以上であれば拡張性が高く、後からパーツを増設したり、交換することも簡単です。
デスクトップでは大型ファン、水冷クーラーなど高性能な排熱性能をもたせることができるため、パーツの熱をしっかり処理することができます。
そのためノートに比べ故障リスクが低くなります。
ゲーミングPCはノートPCとデスクトップどちらがおすすめか
ここまでの比較で、ミドルスペック以下であればゲーミングノートPCもデスクトップも大きな差がないことがわかりました。
残念ながらハイエンドのゲーミングノートはコスパの観点からおすすめしませんが、あなた自身のライフスタイルに適した方を購入すれば良いでしょう。
スペースがあり、家でしっかりPCゲームをプレイしたい方にはデスクトップがおすすめです。
スペースがない、外出先でもPCを使いたい方にはゲーミングノートPCがおすすめです。
ゲーミングPCのノートとデスクトップ比較まとめ
ゲーミングPCのノートとデスクトップを比較し検証しました。
パーツ毎のベンチマークスコアを計測したところ、グラフィックボードでは誤差の範囲であった一方CPUでは大きな差が生じる結果となりました。
ただしCPUの性能差もミドルスペック以下では甚大ではないため、以前に比べゲーミングノートPCとデスクトップの差は縮まっているようです。
何よりそれぞれ特徴が異なりますので、あなたの生活環境に合わせた方を選ぶようにしましょう。