ゲーミングPCのUPS(無停電電源装置)について解説します。
「UPS(無停電電源装置)とはどういった役割を担うのか」
「ゲーミングPCに適したUPS(無停電電源装置)の選び方」
「ゲーミングPCにおすすめのUPS(無停電電源装置)」
以上の内容について解説します。
ゲーミングPCは高額なので、UPSを使った停電対策をしっかり行いましょう。
ゲーミングPCはUPS(無停電電源装置)で停電対策を
UPSとは「無停電電源装置」と呼ばれているデバイスです。
停電やブレーカー落ちなど、電力供給が立たれた際に電力をPCに供給する装置で、PCの故障を防ぐことができます。
電力供給時間は数分程度ですが、停電時もシャットダウンまでの時間を稼ぐことができます。
PCは突然電源断が発生するとデータの損失・破損、メモリの不具合等を引き起こし故障の原因になります。
故障まで行かなくても、仕事や課題で作成していた文章を保存できず全て失うこともあるため、UPSはそれらのセーフティになります。
UPSに接続するべき機器
- PC本体
- モニター
- ネットワーク機器
UPSには最低でも以上の3機器を接続しておきましょう。
PC本体は必須として、PCの作業を行うためのモニターは必ず繋ぐ必要がります。
ネットワーク上で作業していた場合、ルーターの電源が切れ接続が失われます。
データ保存が行えるようにネットワーク機器にも接続しておきましょう。
PC本体とネットワーク機器が遠くに配置されていてUPS1台で補えない際は、別で小型容量UPSの接続がおすすめです。
ゲーミングPCに適したUPSの選び方
UPSを選ぶ際は「給電方式・電源出力容量・出力波形」の3つのポイントが重要です。
ゲーミングPCに適したUPSは「ラインインタラクティブ方式・正弦波」のお使いのPCに合わせた電源容量を選びましょう。
ここでは「給電方式・電源出力容量・出力波形」について詳しく見ていきます。
給電方式
常時商用給電方式
最も安く購入できるタイプです。
通常時はコンセントの電気をそのまま流し、停電時に内蔵バッテリーからのインバータ供給へと切り替えます。
一般の家庭用PCに使用するのは良いですが、切り替えまでに時間がかかるため瞬断が発生します。
ゲーミングPCのような消費電力が多いPCには向いていません。
ラインインタラクティブ方式
安定性が高くコストが抑えられているタイプです。
通常時はコンセントの電気をそのまま流しつつ、変動に合わせて調整を行います。
停電時は即時内蔵バッテリーからのインバータ供給へと切り替えが発生します。
常時商用給電方式に比べて切り替えの時間が短く、瞬断の影響を受けません。
高い安定性を備えているためシャットダウンまでの時間稼ぎを行うパワーも持っています。
ゲーミングPCではこのラインインタラクティブ方式を選びましょう。
常時インバータ方式
コストが最も高く、瞬断が一切発生しないタイプです。
通常時もインバータ供給を行い、コンセントからの電気を内蔵バッテリーへ充電します。
停電時はコンセントからの電気供給が失われますが、変わらずバッテリーからインバータ供給が行われ続けます。
常時商用給電方式やラインインタラクティブ方式と異なり、常に内蔵バッテリーから電気を供給しているので切り替わりが発生せず、瞬電が発生しません。
常時インバータ方式をゲーミングPCで使用しても問題はありませんが、コストを考慮すると第一選択肢にはなりません。
電源出力容量
接続するUPSは電源容量と最大消費電力を参考に選びます。
電源容量が多いとその分稼働時間が延び、非常時の時間を稼ぐことができます。
PC・モニター・ネットワーク機器と繋ぐ機器が増えるほど消費電力が上昇します。
全ての機器の合計消費電力を目安に出力容量を選びます。
モニターやネットワーク機器の消費電力はおおよそ固定です。
ゲーミングPCの消費電力は、例えば750Wの電源ユニットを使用していても、実際の消費電力はゲーム中で500W程度ということがよくあります。
UPSは高額なので、ワットチェッカーを使用して実際の消費電力を計測した上で購入するのがおすすめです。
UPSには「500VA/300W」の様に最大出力が表記されています。
この際見るポイントはWのほうで、合計消費電力以上のW数が記載されていれば使用可能です。
出力波形は正弦波を選ぶ
出力波形は正弦波を選びます。
出力波形には正弦波と短形派が存在し、大半の家電製品は正弦波を前提に作られています。
矩形派は一時的に問題なく動作していても、故障の原因になったりUPSのほうが故障する可能性があります。
ゲーミングPCにおすすめのUPS
Cyber Power CP750SWLT JP(エントリークラスPC)
出力容量525WのUPSです。
エントリークラス向けの電力消費が少ないPCに最適です。
価格も2万円とUPSに初めて手を出す方でも入りやすい価格帯です。
対応出力容量が低めなので、ハイスペックPCやミドルエンドPCに使用するのは難しいです。
Cyber Power CPJ1200(ミドルスペックPC)
出力容量750WのUPSです。
ミドルスペックPCを使用している方にはちょうどいい電力となっており、エントリークラスを使用している人でも電源容量の多さからおすすめです。
通常価格は27000円程度で、セール時などは2万円近くに値下がりします。
Cyber Power PR1500JP(ハイエンドPC)
出力容量1050WのパワフルなUPSです。
非常に高い出力容量を持っているため、ハイエンドPCを使用している方におすすめです。
電力容量・出力容量が大きいため高額ではありますが、PC以外の機器に繋いでも問題なくカバーできます。
ゲーミングPCでのUPS(無停電電源装置)まとめ
ゲーミングPCのUPS(無停電電源装置)について解説しました。
停電などによる瞬断はゲーミングPCの故障リスクが高まるため、必ずUPSによる停電対策を行いましょう。
事前にどういった条件のUPSが必要であるか調査し、無駄のないUPSを購入するのがおすすめです。