GeForce RTX 3080の性能を比較しながら詳しく紹介していきます。
- RTX 3080と性能が近いグラフィックボードのスペック比較
- 3DMarkベンチマークによるグラフィック性能比較
- ゲームタイトル別の画質別アベレージfps比較
以上3つの比較ポイントによりRTX 3080の性能を検証しています。
RTX 3080搭載のおすすめゲーミングPCも紹介します。
RTX 3080のスペック概要
RTX 3080 | RTX 2080 Ti | RTX 2080 | |
CUDA コア | 8704 | 4352 | 2944 |
トランジスタ数 | 280億 | 186億 | 136億 |
ダイサイズ | 628 m㎡ | 754m㎡ | 545m㎡ |
ブーストクロック | 1710 MHz | 1545 MHz | 1710 MHz |
ベースクロック | 1440 MHz | 1350 MHz | 1515 MHz |
メモリ速度 | 19 Gbps | 14 Gbps | 14 Gbps |
メモリ構成 | 10GB GDDR6X | 11GB GDDR6 | 8GB GDDR6 |
メモリインターフェイス幅 | 320 bit | 352 bit | 256 bit |
メモリ帯域幅 | 760.3 GB/s | 616 GB/s | 448 GB/s |
TDP | 320W | 250W | 215W |
参考価格 | $699 | $999 | $699 |
引用元:NVIDIA公式サイト
RTX 3080と性能が近いグラフィックボードのスペックをまとめた表です。
前世代の最高モデル「RTX 2080 Ti」と比較すると、コアが強化されメモリも総合的に強化されています。
CUDAコア・トランジスタ数が増加しているので処理能力が大きく上昇。
メモリ構成は上位グレードであるGDDR6Xを採用しているので、一度に処理できる情報量が増加、情報伝達速度の上昇が図られています。
大幅な性能アップにも関わらず価格が低下しており、コスパも良くなっていることがわかります。
「RTX 3080」は「RTX 2080」の後継機です。
「RTX 2080」との比較では、コア・メモリの性能に圧倒的な差があります。
CUDAコアは約3倍、トランジスタ数は2倍以上強化されており処理能力が大幅に上がっています。
メモリも速度・容量共に上がり一度に処理できる情報量、情報伝達速度が上昇しています。
消費電力は100Wほど上昇するため、RTX2080より容量の大きい電源ユニットが必要です。
RTX30シリーズは総じて850W程度の電源が必要となります。
RTX 3080は発売RTX30シリーズの中でも最もコスパが高いグラフィックボードで、今後主流になるでしょう。
RTX 3080はRTX 2080の約2倍の性能
RTX 3080 | 29.77 TFLOPS |
RTX 2080 | 10.07 TFLOPS |
RTX 3080は、前モデルのRTX 2080の約2倍の性能と発表されています。
スペック表からも大幅なスペックアップが見てとれます。
PCの処理性能を表す単位の1つで、「1秒間に行える浮動小数点演算の回数」を表します。
RTX3080はRTX30シリーズで一番コスパが良い
RTX 3090 | ¥ 229,800 |
RTX 3080 | ¥ 109,800 |
RTX 3070 | ¥ 79,980 |
RTX 30シリーズの発売時の国内販売価格は以上の通りです。
RTX3080の価格はRTX 3080と全く同じであり、性能を比較するとコスパが大きく上昇しています。
RTX 3090は高額でRTX 3080の倍以上しますし、RTX 3070は性能がRTX 2080 Tiと同等です。
以上のことから、RTX30シリーズで最もコスパが良いモデルはRTX 3080という結論です。
RTX30シリーズの主軸となる可能性が高い
RTX 3080はRTX30シリーズの主軸となることが予想できます。
上で紹介したようにコストパフォーマンスが最も良いことが大きな理由です。
実際にRTX 3080を搭載したゲーミングPCが各BTOショップで最も多いラインナップでリリースされ始めており、至高の趣味モデルとしてRTX 3090が用意されている程度です。
2020年10月末にRTX 3070が発売されますが、性能の観点からRTX 3080と大きな差があるため、主軸となる可能性は低いでしょう。
RTX 3080の性能比較
RTX 3080を含むベンチマークスコアは以上の通りです。
RTX 30シリーズは「RTX 2080 Ti」や「Titan RTX」と比べても圧倒的なスコアを出しています。
上で「RTX 3080はRTX 2080の2倍の性能と発表されている」と解説しましたが、3DMarkスコアでは1.6倍程度に収まっています。
ただし3DMarkのベンチマークスコアだけでは結論が出ませんので、この時点では何とも言えません。
RTX30シリーズは全て「DLSS」というアッパーコンバート機能が搭載されており、8K出力にも対応します。
DLSSを利用した4K出力では、大幅なフレームレート向上の可能となります。
これらの点を含めて考えれば、RTX 3080はRTX 2080の2倍の性能であることも頷けます。
ゲームタイトル別のベンチマーク結果
RTX 3080のゲームタイトル別のfpsをまとめたグラフです。
PCゲームでは「60fps以上を維持できる設定」で快適なゲームプレイが可能です。
FPSゲームや対戦ゲームはやや特殊で、画質より240fpsを維持することが目標にされています。
PUBG
PUBGはフルHDの最高画質、または高画質でのプレイがおすすめです。
最高画質では152fpsを、高画質では224fpsが維持できます。
240fpsを常に維持する場合は、フルHDの普通画質で実現できます。
4K高画質でも常時140fpsが維持できます。
Apex Legends
ApexではフルHDの最高画質、または高画質でのプレイがおすすめです。
最高画質では190fpsを維持できます。
240fpsを常に維持する場合は、フルHDの高画質で実現できます。
4K高画質でも常時170fpsが維持できます。
フォートナイト
フォートナイトではフルHDの最高画質でのプレイがおすすめです。
フルHDの最高画質で240fpsを維持できますが、負荷のかかるシーンでは下回ることもあるでしょう。
確実に常時240fpsを目指す場合は、フルHDの高画質で実現できます。
4K高画質でも常時140fpsが維持できます。
Fallout 76
Fallout 76ではWQHDの高画質でのプレイがおすすめです。
純粋なFPSゲームではないのでややグラフィックを重視し、WQHD高画質でのプレイで240fpsを維持できます。
集団戦時など240fpsを下回る場合は、WQHD普通画質に設定を落とせば確実に240fpsを維持できます。
4K高画質でも常時180fpsが維持できます。
オーバーウォッチ
オーバーウォッチではフルHDの最高画質でのプレイがおすすめです。
フルHDの最高画質で240fpsを維持できます。
4K高画質でも常時200fpsが維持できます。
レインボーシックスシージ
R6SではフルHDの最高画質でのプレイがおすすめです。
WQHDの最高画質でも240fpsが維持できるスコアを獲得していますが、R6Sは古いゲームなのでそもそもWQHD画質にしてもメリットがありません。
フルHDとWQHDの画面を並べてもほとんどわからないほどです。
4K最高画質でも140fpsを維持できますが、こちらも恩恵はほとんどないでしょう。
FINAL FANTASY XV
FF15はソロRPGですので、それほど高フレームレートを維持する必要はありません。
グラフィックがとても綺麗なゲームですから、フレームレートはほどほどにグラフィック重視の設定がおすすめです。
4K高画質で132fpsを、WQHD最高画質で119fpsが維持できるので対応モニターを所持していれば4KやWQHDでのプレイが良いでしょう。
RTX 3080搭載のおすすめゲーミングPC
RTX 3080は2020年にリリースされたグラフィックボードであり、2020年10月現在市場在庫がほとんどありません。
RTX30シリーズ搭載のゲーミングPCが安定して購入できるようになるのは2021年以降と予想されます。
在庫確保が難しいので、在庫がある場合は迷わず購入した方が良いでしょう。
パソコン工房 LEVEL-G04A-LCiX9K-VAXH
RTX3080搭載モデル
パソコン工房
LEVEL-G04A-LCiX9K-VAXH
OS:Windows 10 Home
CPU:Core i9-10900K
GPU:GeForce RTX 3080
メモリ:32GB DDR4
SSD:500GB NVMe SSD
HDD:3TB HDD
電源:800W(80PLUS TITANIUM)
性能
コスパ
静音性
総合評価
「RTX 3080」と「Core i9-10900K」を組み合わせたハイエンドゲーミングPCです。
メモリ・ストレージともに十分搭載されているので、カスタマイズなしで購入できます。
特筆すべきは電源ユニットで、「80PLUS TITANIUM」を採用しており電源効率がとても高いです。
更に水冷CPUクーラーを搭載しているため、静音性もしっかり実現したモデルです。
ドスパラ ガレリア ZA9C-R38
RTX3080搭載モデル
ドスパラ
ガレリア ZA9C-R38
OS:Windows 10 Home
CPU:Core i9-10850K
GPU:GeForce RTX 3080
メモリ:16GB DDR4
SSD:1TB NVMe SSD
HDD:無し
電源:750W(80PLUS GOLD)
性能
コスパ
静音性
総合評価
「RTX 3080」と「Core i9-10850K」を組み合わせたハイエンドゲーミングPCです。
メモリが16GBなので、予算にゆとりがあれば32GBにカスタマイズしたいところです。
CPUファンは「Scythe 虎徹 MarkⅡ(SCKTT-2000)」が標準搭載されていますが、オプションにも簡易水冷CPUクーラーがないことは静音性がややネックです。
静音性をアップさせるためCPUグリスも高級品を選択しておいた方が良いでしょう。
フロンティア FRGHB550/38
RTX3080×Ryzenモデル
フロンティア
FRGHB550/38
OS:Windows 10 Home
CPU:Ryzen 9 3900X
GPU:GeForce RTX 3080
メモリ:32GB DDR4
SSD:1TB NVMe SSD
HDD:2TB HDD
電源:1000W(80PLUS GOLD)
性能
コスパ
静音性
総合評価
「RTX 3080」と「Ryzen 9 3900X」を組み合わせたハイエンドゲーミングPCです。
CPUの中でトップクラスの性能をもつ「Ryzen 9 3900X」を搭載している点がもっとも大きな特徴です。
メモリ・ストレージはともに十分搭載されているので心配はありませんが、電源容量が1000Wと超大容量です。
1000Wながら「80PLUS TITANIUM」ではなく「80PLUS GOLD」であることや、CPUクーラーが空冷であることがやや懸念されます。
RTX 3080の性能比較まとめ
RTX 3080の性能を様々な観点から比較しました。
RTX 3080はRTX30シリーズで最もコスパが良く、主流となるモデルです。
4Kや8Kなどの高解像度出力や、高フレームレートを実現する機能も備わっています。
2020年はRTX 3080の入手がとても困難になることが予想され、BTOパソコンショップで短納期で購入できるのは2021年以降になりそうです。