ゲーミングノートはおすすめしないと言われています。
「ゲーミングノートは絶対買ってはいけないのか?」
「デスクトップを置くスペースがないんだけど、どうすれば…」
「ゲーミングノートはなぜおすすめしないの?」
この記事では、このようなゲーミングノートPCが欲しいけどおすすめしないという噂を見て悩んでいる方の疑問が解消できます。
結論から言いますと、ゲーミングノートPCは購入しても問題ありません。
ゲーミングノートをおすすめしない理由
ゲーミングノートをおすすめしない理由は、デスクトップとの比較によるものです。
ノートPC | デスクトップPC | |
スペック | 低い | 高い |
排熱性能 | 低い | 高い |
価格 | 高い | 安い |
拡張性 | 低い | 高い |
これはゲーミングノートとデスクトップの簡単な比較表です。
比較表を見てわかる通りゲーミングノートはデスクトップに比べて劣っている点が多いです。
そのため、ゲーミングノートはおすすめしないと言われています。
ゲーミングノートのデメリットを具体的に見ていきましょう。
ゲーミングノートはコスパが悪い
ゲーミングノートはデスクトップに比べコスパが悪いです。
大きな要因は以下の2つが挙げられます。
- 小型化により価格が高い
- 価格が高いのにデスクトップより性能が低い
ゲーミングノートはデスクトップに比べ、やや価格が高くなっています。
昔に比べればゲーミングノートもかなり安くなっていますが、それでも未だデスクトップに比べると高額です。
価格が高いにも関わらず、デスクトップより性能は低いため、コスパが悪いと言われています。
3DMarkスコア | |
デスクトップ | 9,254 |
ゲーミングノート | 7,640 |
GeForce RTX 2070を、デスクトップ・ゲーミングノートそれぞれに搭載した際の3DMarkスコアです。
その差は小さくなく、グラフィックボードだけでもデスクトップの方が性能が高いことがわかります。
しかし7,640というスコアそのものは低いものではなく、十分高いゲーミング性能を備えています。
ゲーミングノートの価格
スペック | ゲーミングノート | デスクトップ |
Core i7+GTX1660 | ¥145,380円 | ¥124,980円 |
Core i7+RTX2060 | ¥159,980円 | ¥154,980円 |
Core i7+RTX2070 | ¥219,980円 | ¥169,980円 |
Core i7+RTX2080 | ¥329,980円 | ¥234,980円 |
参考価格:ドスパラ公式サイト
ゲーミングノート、デスクトップの価格をスペック別にまとめたものです。
ハイエンドでは価格差がとても大きいですが、ミドルスペック以下では価格差2~3万円に留めています。
- 同じパーツ構成でもゲーミングノートの方が性能は低い
- デスクトップにはモニター、通信接続パーツが別途必要(合計3万円ほど)
ゲーミングノートは単体で使用できますし、そのままWi-Fi接続が可能です。
一方デスクトップには別途モニターや接続環境が必要です。
以上の点を踏まえると、ミドルスペック以下では価格差がほとんどありません。
ハイエンドゲーミングPCの価格差は未だ大きいため、おすすめできません。
ノートPCなのにサイズが大きく重くなる
ゲーミングノートは一般的なノートPCと比べると大きく重くなります。
高性能なパーツや、それを冷却するためのファン、大型バッテリーなどがその原因です。
また一般的なノートPCは13インチが主流ですが、ゲーミング用とではディスプレイサイズが小さすぎるため、ゲーミングノートは15インチか17インチが主流な点も原因の1つです。
ゲーミングノートの中にも軽量薄型のモデルが存在します。
しかし、薄型軽量のゲーミングノートは高性能かつ省電力、低排熱なパーツを使用しているため価格が少し高いです。
CPU・グラフィックボードの性能が低い
ゲーミングノートでは、CPUとグラフィックボードの性能がデスクトップより低いです。
CPUはノート専用のものが搭載されるケースがほとんどですが、グラフィックボードはデスクトップ用がそのまま搭載されることもあります。
しかしノート専用CPUはデスクトップ用に比べ性能が低く、グラフィックボードもデスクトップ用をそのまま搭載しているにも関わらず、デスクトップ搭載時よりベンチマークスコアは低くなります。
これは他のパーツ性能など動作環境によるものです。
ゲーミングノート用に最適化されたグラフィックボードは、型番の末尾に「Max-Q」とついたものが該当します。
Max-Qグラフィックボードはゲーミングノート用に小型化されているので、性能は低いものの大きさや重量といった利便性が向上しています。
また、デスクトップと比較すればスコアは低いですが、ゲーミングノートのCPUとグラフィックボードそれぞれのベンチマークスコア自体が低いわけではなく、十分なゲーミング性能を備えています。
排熱性能が低い
ゲーミングノートはサイズが小さく、排熱スペースがないので排熱性能が低いです。
PCにおいて熱は故障の大きな原因になります。
「ゲーミングノートは耐久性が低い」と言われる最も大きな理由はここにあります。
熱による故障を軽減するためにゲーミングノートはファンを全力で回転させます。
ゲーミングノートのファンの排気音はとても大きく、VC(ボイスチャット)をしながらゲームをする人は排気音をマイクが拾ってしまうこともあります。
ファンを搭載したノートPCスタンドを使用するか、冷却シートを下に敷く等の方法である程度は対策できますが、余計にコストもかかってしまいます。
そのため、ゲーミングPCを選ぶ際はノート用に最適化されたCPUとGPUを搭載したモデルの方が良いです。
拡張性・カスタマイズ性が低い
ゲーミングノートは拡張性・カスタマイズ性が低い事もおすすめしない理由として挙げられます。
確かに最新ゲームを常に高画質で快適に遊ぶ場合、必要に応じてパーツ交換や増設が必要になるでしょう。
しかし実際はゲーミングPCのパーツ交換をする方は少なく、デスクトップでも一度もパーツ交換をしたことがない方がほとんどです。
PCをカスタムする予定がなければ、拡張性を気にする必要はありません。
ゲーミングノートでもメモリの増設やSSD/HDDの交換程度は簡単にできます。
購入時カスタムの選択肢も少ない
ゲーミングPCをBTOショップで購入する場合、搭載するパーツは自由に選ぶことができます。
しかしゲーミングノートでは選択肢の数がとても少なく、メモリの容量とストレージの容量くらいしか選択できません。
また、ゲーミングノート用の高性能パーツはとても高額ですから、予算が決まっている場合はある程度の妥協が必要かもしれません。
寿命が短い
ゲーミングノートはデスクトップに比べ寿命が短く、3年程度で故障リスクが生じます。
これは排熱性能が低いため、熱によるパーツ劣化速度が早いのが原因で、内部のスペースが少ないゲーミングノートではどうしようもない問題です。
ゲーミングノートの修理費
ゲーミングノートの修理費はデスクトップに比べ高額です。
ゲーミングをはじめノートパソコンはA4・B4サイズに液晶やキーボード、バッテリーや基板などの内部パーツが全てが収まった「オールインワンPC」です。
例えばパーツの一部が故障した場合デスクトップPCであればパーツの交換だけで済みますし、知識のある人であれば自分で交換できます。
しかしノートパソコンの場合はパーツの一部の故障であっても本体ごと修理に出す必要があり、内部全てを分解して点検するため修理費はデスクトップに比べて数倍高額になります。
またノートPCでは以下の故障リスクもあります。
- キーボードに液体をこぼす
- 画面を閉じた際にペンなどを挟んでしまう
- 机の上などから落下させてしまう
耐久性に優れていないため、小さなパーツが壊れた場合でも5~7万円請求される例もあります。
海外留学中にゲーミングノートPCに飲み物をこぼしてしまい、日本に送り返して修理したところ、修理費と往復の送料込みで14万円もかかった上に3週間もかかった事例もあるようです。
ゲーミングノートは本当に買ってはいけないのか
ゲーミングノートをおすすめしない理由について、ここまで詳しく紹介してきました。
ではゲーミングノートは本当に買ってはいけないのでしょうか?
答えはNOです。
この記事で挙げているゲーミングノートをおすすめしない理由は、全てデスクトップと比べてどうかというものです。
ゲーミングノート単体で考えた場合、「スペースを取らない」「持ち運びしやすい」といったメリットもたくさんあります。
性能についても、デスクトップと比較してしまえば劣りますが、スコア自体はとても高く、ゲーミングノートでも十分PCゲームを快適にプレイすることができるのです。
ゲーミングノートをデスクトップと比較するのはナンセンス
ゲーミングノートとデスクトップは使用する状況が違うので、比較するのはナンセンスです。
ゲーミングノートはモニターやキーボード、トラックパッドやWEBカメラなどがオールインワンになったPCです。
持ち運びを前提に作られていて、外出先はもちろん、出張先や帰省先でもハイエンドなゲームを楽しむ事ができます。
また、ゲーミングノートはリビングで大型テレビに繋いで大画面でゲームしたり、ベッドやソファでリラックスしながらプレイするといった使い方ができる点も大きなメリットです。
配線が少なく、省スペースなためインテリアにこだわる人にもおすすめです。
プロのeスポーツ選手でも遠征先のホテルで自主練習する場合はゲーミングノートを使っています。
一方デスクトップPCは必要に応じてパーツを買い足したり、自分にあったマウスやキーボード、モニターを選択するPCです。
持ち運ぶことは不可能で、デスクに固定して使う事がメインとなります。
このように用途が全く違うため、そもそも比べるものではないのです。
デスクトップの設置場所が無いならゲーミングノートはおすすめ
デスクトップは大きいため、設置場所がないならゲーミングノートはおすすめです。
デスクトップPCは本体・モニター・キーボード・マウスなどを置く必要があるため、大きなデスクが必要になります。
ワンルームや1kのアパート暮らしの人にはデスクトップの設置場所を確保するのは難しいかもしれません。
ゲーミングノートは一般的なノートPCと比べると大きいですが、それでもA4やB4サイズなので、ダイニングテーブルや小さいローデスクでも置き場所には十分です。
また、使わないときは手軽に収納できるのもゲーミングノートの魅力です。
デスクトップには手のひらサイズの超小型PCや、デッキサイズの横置き型もあります。
それでもモニターは別途必要ですから、持ち運びを考慮するとやはりゲーミングノートと用途は違います。
このように、「デスクトップを置くスペースがない」「持ち運んで使いたい」という方は、デスクトップよりゲーミングノートがおすすめです。
最新のゲーミングノートは性能も高いため、ゲーミングノートを買うぐらいならゲームPCそのものを諦めるほどではありません。
ゲーミングノートをおすすめしない理由まとめ
ゲーミングノートをおすすめしない理由を詳しく解説しました。
ゲーミングノートはデスクトップと比較すれば確かに劣っている面が多く、おすすめしないという結論に至ります。
しかしゲーミングノートとデスクトップでは、使用するシーンが大きく違うため、そもそも比較する事がナンセンスです。
ゲーミングノートも単体で考えれば優れたゲーミング性能を持っているため、あなたのライフスタイルに合った方を買えば良いでしょう。