GeForce RTX 3070の性能を比較しながら詳しく紹介していきます。
- RTX 3070と性能が近いグラフィックボードのスペック比較
- 3DMarkベンチマークによるグラフィック性能比較
- ゲームタイトル別の画質別アベレージfps比較
以上3つの比較ポイントによりRTX 3070の性能を検証しています。
RTX 3070搭載のおすすめゲーミングPCも紹介します。
RTX 3070のスペック概要
RTX 3070 | RTX 3080 | RTX 2080 Ti | |
---|---|---|---|
CUDA コア | 5888 | 8704 | 4352 |
トランジスタ数 | 174億 | 280億 | 186億 |
ダイサイズ | 754 m㎡ | 628 m㎡ | 754 m㎡ |
ブーストクロック | 1730 MHz | 1710 MHz | 1545 MHz |
ベースクロック | 1500 MHz | 1440 MHz | 1350 MHz |
メモリ速度 | 14 Gbps | 19 Gbps | 14 Gbps |
メモリ構成 | 8GB GDDR6 | 10GB GDDR6X | 11GB GDDR6 |
メモリインターフェイス幅 | 256 bit | 320 bit | 352 bit |
メモリ帯域幅 | 448 GB/s | 760.3 GB/s | 616 GB/s |
TDP | 220W | 320W | 250W |
参考価格 | $499 | $699 | $999 |
引用元:NVIDIA公式サイト
RTX 3070と性能が近いグラフィックボードのスペックをまとめた表です。
前世代最高モデルの「RTX 2080 Ti」と比較すると、数値的には大きな変化はありません。
公式は「RTX 2080 Ti」以上の性能を持っているとアピールしており、理論値は以下の通り。
- RTX 3070=20.31TFLOPS
- RTX 2080 Ti=13.45TFLOPS
大幅に向上しているように見えますが、ベンチマークの測定値はほぼ同じ結果になっています。
最大の違いは価格で、「RTX 2080 Ti」の半値で購入することができるので圧倒的コスパを持っています。
「RTX 3070」と「RTX 3080」には大きなスペック差があります。
価格差は$200ですが、スペック差はそれ以上に大きな開きがあるため、純粋なコスパは「RTX 3080」の方が優れていると言えます。
ただし「RTX 3070」の性能は「RTX 2080 Ti」と同等であること、価格が安いこと、消費電力が少ないことを考えるとハイエンドを必要としない一般PCゲーマーには「RTX 3070」で十分でしょう。
フルHD・WQHDでのゲームプレイはRTX3070で十分
「RTX 3070」は「RTX 2080 Ti」と似た性能で、レイトレーシングとDLSSを採用しているモデルですが、4Kで高フレームレートを維持するのは難しいです。
ゲームが高負荷な状態になった際にフレームレートの低下や、カクつきが発生する場合があるでしょう。
フルHDやWQHDなら高フレームレートで快適にゲームプレイが可能です。
「RTX 3070」は4Kを重視しない、フルHD・WQHDでゲームをプレイする方におすすめです。
コスパが良く今後のミドルスペックスタンダードに
「RTX 3070」は前世代最高であった「RTX 2080 Ti」と同等の性能を持ちながら、大幅なコストダウンと消費電力の低下に成功したモデルです。
「RTX 3090」や「RTX 3080」の存在を考えると最高スペックとは言えませんが、十分な性能を備えています。
現在各BTOメーカーから20万円以下でRTX 3070搭載モデルがリリースされているので、今後のミドルスペックゲーミングPCに採用される主流モデルになりそうです。
RTX 3070はワットパフォーマンスの優れる
「RTX 3070」は消費電力が220Wであり、ワットパフォーマンス(1Wあたりの性能)が飛躍的に上昇しています。
「RTX 3080」や「RTX 3090」は高性能ですが、消費電力も大きいため大容量の電源ユニットが必要であるし、電気代もかかります。
「RTX 3070」は「RTX 2080 Ti」よりも消費電力が小さいので、電気代の節約や発熱量の抑制にも効果的でしょう。
RTX 3070の性能比較
RTX 3070を含むベンチマークスコアです。
「TITAN RTX」や「RTX 2080 Ti」など前世代の最高モデルとほぼ同等のスコアでした。
それらのグラフィックボードに比べ数値が劣っていますが、「RTX 3070」にはレイトレーシングやDLSS機能が備わっているため、ここでのスコア以上にゲーミング性能は高いです。
やはり「RTX 3090」や「RTX 3080」には大きな差をつけられていますが、価格を考えれば十分なゲーミング性能を備えていると言えるでしょう。
「RTX 2080 Ti」以下のグラフィックボードは「RTX 3070」の登場により、今後市場から姿を消すことが予想されます。
ゲームタイトル別のベンチマーク結果
RTX 3080のゲームタイトル別のfpsをまとめたグラフです。
PCゲームでは「60fps以上を維持できる設定」で快適なゲームプレイが可能です。
FPSゲームや対戦ゲームはやや特殊で、画質より240fpsを維持することが目標にされています。
PUBG
PUBGはフルHD普通設定で240FPS、フルHD最高設定で144FPSのプレイが可能です。
WQHDでは高設定以下なら144fpsを維持できます。
4Kでも普通設定であれば144fpsを維持できますが、PUBGを4Kでプレイするメリットが少ないため、やはりフルHD最高設定でのプレイがおすすめです。
Apex Legends
ApexではフルHDの最高設定、または高設定でのプレイがおすすめです。
フルHDの最高設定では190fpsであり、240fpsは維持できません。
240fpsを常に維持する場合は、フルHDの高設定で実現できます。
WQHDでは普通設定なら240fpsが、高設定では144fpsが維持できます。
フォートナイト
フォートナイトはフルHDの高設定で244fpsを維持できます。
144fpsの維持なら、フルHDの最高設定やWQHDの高設定でも可能です。
4Kでは普通設定以下に落としても144fpsの維持はギリギリですし、メリットが少ないので推奨しません。
Fallout 76
Fallout76はWQHDの最高設定がおすすめです。
純粋なFPSゲームではないのでややグラフィックを重視し、WQHD最高設定でのプレイで144fpsを維持できます。
集団戦時など144fpsを下回る場合は、WQHD高設定に設定を落とせば確実に240fpsを維持できます。
オーバーウォッチ
オーバーウォッチはフルHD最高設定でのプレイで240fpsが維持できます。
WQHDでのプレイは高設定以下で240fpsを維持することができます。
4Kでのプレイは高設定144fpsを、低設定で244fpsを維持できます。
レインボーシックスシージ
R6SはフルHD最高設定でのプレイで244fpsを維持できます。
WQHDの高画質でも244fpsを維持できますし、4Kでも普通設定なら244fpsを維持できます。
しかしR6Sは新しいゲームではないため、WQHDや4Kのメリットがとても少ないため、フルHDでのプレイで十分でしょう。
FINAL FANTASY XV
FF15はWQHDの最高設定でのプレイで60fpsを維持できます。
FF15はオフラインゲームなので144fpsや240fpsにこだわる必要はなく、60fpsが安定すれば快適にプレイ可能です。
グラフィックがとても綺麗なゲームですから、フレームレートはほどほどにグラフィック重視の設定がおすすめです。
4Kの最高設定では60fpsがギリギリで、混戦などシーンによって60fpsを下回ります。
4Kの高設定なら60fpsを安定して維持することが可能です。
RTX 3070搭載のおすすめゲーミングPC
パソコン工房 LEVEL-R049-iX4-TAX
RTX3070搭載モデル
パソコン工房
LEVEL-R049-iX4-TAX
OS:Windows 10 Home
CPU:Core i5-10400
GPU:GeForce RTX 3070
メモリ:16GB DDR4
SSD:500GB NVMe SSD
HDD:無し
電源:700W(80PLUS BRONZE)
性能
コスパ
静音性
総合評価
RTX 3070搭載のミドル~ハイエンドスペックのゲーミングPC。
RTX 3070はCore i5-10400でも十分動作し、ボトルネックの心配もありません。
FPSゲームや格闘ゲームなど、CPU重要度の高いゲームでは当然Core i7やCore i9搭載モデルに劣りますが、通常のPCゲームプレイでは全く問題はないでしょう。
RTX2080Ti以上の性能を備えるRTX3070を搭載しながら、10万円台半ばというコスパの良さが特徴です。
フロンティア FRGAH470/37A
RTX3070搭載モデル
フロンティア
FRGAH470/37A
OS:Windows 10 Home
CPU:i7-10700F
GPU:GeForce RTX 3070
メモリ:16GB DDR4
SSD:1TB NVMe SSD
HDD:2TB HDD
電源:850W(80PLUS GOLD)
性能
コスパ
静音性
総合評価
RTX3070とCore i7 10700Fを組み合わせたミドル~ハイエンドスペックゲーミングPC。
CPUも高性能なためFPSゲームや格闘ゲームでも高フレームレートを維持して快適なプレイが可能です。
ストレージ容量も十分なので動画撮影や配信も可能ですし、価格も税込20万円以下とバランスの良いモデルです。
ドスパラ ガレリア XA7R-R37
RTX3070 × Ryzen7
ドスパラ
ガレリア XA7R-R37
OS:Windows 10 Home
CPU:Ryzen 7 3700X
GPU:GeForce RTX 3070
メモリ:16GB DDR4
SSD:512GB NVMe SSD
HDD:無し
電源:650W(80PLUS BRONZE)
性能
コスパ
静音性
総合評価
RTX3070にRyzen7を組み合わせたミドル~ハイエンドゲーミングPC。
マルチタスクに定評のあるRyzen7 3700XはCore i9同等の性能をもつCPU重視のモデルです。
FPSゲームや格闘ゲームなどフレームレートが重要なゲームをはじめ、テクスチャ以外の負荷が高いMODの使用が快適になります。
ゲームプレイしながらの動画配信や録画など、同時動作する機会の多い方におすすめのモデルです。
RTX 3070の性能比較まとめ
RTX 3070の性能を様々な観点から比較しました。
RTX 3070はRTX30シリーズの中で最も安く、消費電力も低いモデルです。
性能は前世代最強のRTX 2080 Tiを上回るため、とてもコスパの良いグラフィックボードと言えます。
RTX3070搭載ゲーミングPCは10万円台半ばで購入できますし、今後ミドルスペックの主流グラフィックボードとなりそうです。