
SSDとHDDの寿命について、また診断方法や長く使う方法を解説していきます。
SSDとHDDは構造が完全に異なるので、故障理由も異なります。
SSDにはOSやゲームなど読み込みを早くしたいものを入れ、写真・動画・普段使わないアプリケーションなどをHDDに入れることで、寿命を延ばすことができます。
PCパーツの寿命ガイド – パーツの寿命目安と交換タイミング →
SSDとHDDの寿命
| ストレージ | 寿命年数の目安 |
|---|---|
| SSD | 5年 |
| HDD | 5年 |
SSDとHDDの寿命は、どちらも5年が目安です。
SSDは書き込みの回数で、HDDは使用時間で寿命を迎えます。
SSDの寿命
SSDの寿命は5年が目安です。
SSDにはTBW(Total Bytes Written:書き込み回数の上限)が決められており、その回数が寿命となります。
つまり頻繁にSSDに書き込めば書き込むほど寿命は早いですし、書き込み回数が少なければ寿命は延びます。
例:SSDに「TBW150TB」と記載がある場合
150TB分の書き込みが、そのSSDの寿命であることを指します。
ただしTBWも目安であり、TBWを超えても問題なく動作する場合もあります。
これは品質の高いメーカーであるほど、TBW以上に使えることが多く、また書き込み時の容量が少ない使い方をしていると、寿命が長くなります。
逆に動画編集など、大容量のデータを頻繁に書き込んでいると、寿命は短くなります。
HDDの寿命
HDDの寿命は5年が目安です。
HDDにはMTTF(平均故障時間)が目安となり、メーカーの公式ページに記載されていることが多いです。
HDDは磁気ヘッドで円盤に書き込むという、物理的に書き込んで保存する形式です。
摩耗や衝撃に弱く、使えば使うほど寿命に近づきます。
書き込まなければダメージを受けないので、必要なデータだけを保存するようにすることで、長く使えます。
ストレージなのに書き込まないのは無理なので、使用時間で壊れるとだけ覚えておきましょう。
外付けのSSDとHDDは寿命が短くなる
外付けでもSSDとHDDの寿命と考え方は同じです。
ただし外付けの場合、物理的な衝撃・USBの抜き差しによる温度変化など、外付け特有のリスクがあります。
HDDは内部の磁気ヘッドが繊細で、揺れや衝撃にとても弱い仕組みです。
SSDは衝撃には強いものの、高温環境に長くさらされることで劣化が早まることがあります。
使い方の癖や環境によって、寿命が変動しやすいと考えましょう。
SSDとHDDの寿命を診断する方法
SSDとHDDの寿命は、状態を調べる無料の診断ツール「CrystalDiskInfo」で知ることができます。
ツールでは、接続中のストレージが一覧表示され、「健康状態」「温度」「使用時間」「電源投入回数」などを確認できます。
使い方はシンプルで、基本的には画面を開くだけで判断できるため、難しい操作は必要ありません。
健康状態が「注意」や「劣化」になったからといって、必ずしもすぐ故障するとは限らない点に注意です。
あくまで傾向として見ておき、バックアップの準備を進めるきっかけとすると安心です。
また、USB接続の外付けストレージは内部温度が正確に取得できないこともあり、あくまで目安に留めましょう。
CrystalDiskInfoのダウンロードはこちら【外部リンク】 →
寿命が近いときに出る症状と買い替え時期
SSDやHDDで、以下のような症状が出たら、クラウドや外付けストレージに大切なデータをバックアップし、交換を検討しましょう。
「CrystalDiskInfo」で状態をチェックするのも良いと思います。
■ SSDの寿命が近いときに出る症状
書き込み速度の低下や、認識エラーが多発する。
PCに接続すると、数秒後に勝手に切断される。
■ HDDの寿命が近いときに出る症状
突然の異音(「カリカリ」「カツン」といった音)が出始める。
アクセスが極端に遅くなる。
SSDとHDDの寿命を延ばす使い方
SSDとHDDの寿命を延ばすには、データによって保存先を使い分けることです。
ゲーミングPCにSSDしか搭載していない場合は、外付けSSDやHDDを用意しても良いでしょう。
保存するデータの種類で使い分ける
| ストレージ | データの種類 |
|---|---|
| SSD | ・Windows ・Windowsに関連するアプリ ・ゲームソフト |
| HDD | ・写真 ・動画 ・大容量のデータ ・普段使わないデータ |
SSDには頻繁に使うものや、早い読み込みを必用とするデータを保存。
HDDには写真や動画など、普段は使わないが大切にとっておきたいデータを保存。
このように使い分けることで、SSDとHDDの寿命を縮める動作を避けられるので、長く使い続けられます。
クラウドや外付ストレージにバックアップする
保存したデータを、ユーザーが見やすい状態にしておくことで、SSDやHDDに余計な負担をかけません。
データの種類にもよりますが、クラウドや外付けストレージに整理してバックアップしておき、PC内のデータは削除してしまうと容量の圧迫もしなくなります。
また、バックアップをしておくことで、突然SSDやHDDが故障してしまっても、大切なデータを失うリスクを避けられます。
SSDとHDDの寿命まとめ
SSDとHDDの寿命は5年が目安。
SSDはTBW(書き込み回数の上限)が、HDDはMTTF(平均故障時間)が寿命の目安となり、これらはメーカーが公表しています。
SSDとHDDの状態診断は、無料の診断ツール「CrystalDiskInfo」で簡単に調べられます。
写真・動画など大容量かつ普段から利用しないデータはHDDへなど、データの種類によって使い分けると寿命を延ばせます。