ゲーミングPCのマザーボードについて詳しく解説していきます。
「マザーボードの種類や規格による違い」
「マザーボードを選ぶポイント」
「マザーボードのおすすめメーカーとおすすめモデル」
以上について紹介します。
BTOゲーミングPCの購入ではマザーボードは予め切られているので、スペックを把握して選ぶ必要はないでしょう。
マザーボードとは
マザーボードはCPU・メモリ・ストレージなどのパーツを取り付けるメインの基盤を指します。
CPUソケットやチップセットによって使用できるパーツが異なるので、最新のマザーボードを採用すると今後のカスタマイズ性が向上します。
PCの必須パーツではありますが、PC性能を左右するのはCPUなので、CPUに合わせたマザーボード採用がおすすめです。
サイズは「ATX」「MicroATX」「Mini-ITX」「Nano ITX」などが存在し、ケースサイズによって使い分けられます。
マザーボードの種類・規格
ゲーミングPCには「ATX」と「MicroATX」のマザーボードが採用されることが多いです。
ATXはミドルタワー以上のPCで扱われるマザーボードで、拡張性が高いです。
大きいグラフィックボードや内蔵キャプチャーボード、内蔵TVチューナーが搭載しやすく、本体サイズが大きいため冷却性能に優れます。
MicroATXはミニタワーPCに使われるマザーボードで、ATXよりも本体が小さいです。
拡張性はそこまで高くありませんが、カスタマイズする予定のない方にはちょうどいいサイズです。
SLIやオーバークロックを行う予定がある場合は、それぞれ対応しているマザーボードを選ぶ必要があります。
グラフィックボードを複数枚搭載する接続方法のこと
オーバークロック
CPUやGPUを定格以上のクロック数に変更することで性能を向上させること
ゲーミングPCのマザーボードの選び方
マザーボードを選ぶポイント
- 搭載するCPU
- チップセット
- メモリスロット
- フォームファクタ(大きさ)
- インターフェイス
- I/Oポート
マザーボードは以上の要素で選びます。
最重要となるのは搭載するCPUで、対応していないモデルを購入すると起動しないので注意しましょう。
対応するCPU
搭載するCPUがIntel製かAMD製かで、選ぶマザーボードが変わります。
PCの性能はCPUで決まるため、まず搭載するCPUを選び、そのCPUに合ったマザーボードを選ぶことが重要です。
チップセット
チップセットは各パーツの処理した情報を管理、制御するパーツです。
名前の先頭についているアルファベットがグレードを表しており、ハイエンドゲーミングPCならZシリーズやXシリーズが採用されています。
チップセットにより機能性や拡張性が異なります。
Zシリーズ
SLIやOCに対応しているなど、機能性の高さが特徴でCPUやGPUの性能を最大限まで引き出すことができます。
Hシリーズ
Zシリーズの廉価版です。
Zシリーズで採用されていたSLIやOCを使用できませんが、求めやすい価格で利便性が高いです。
Bシリーズ
最も安いモデルで、最低限の機能を備えています。
コストを抑えたい方向けのモデルです。
メモリスロット
メモリの最大搭載可能容量もマザーボードによって決まっています。
最近のマザーボードはDDR4規格に対応していますが、前世代のDDR3規格と互換性がありません。
以前使用していたPCのメモリを搭載したい方は注意が必要です。
高性能なメモリを使う際は動作クロックの確認も必要です。
2400MHzまでしか対応していないマザーボードに3200MHzのメモリを搭載しても、2400MHzの動作になります。
データ転送速度が早いメモリを使用する際は必ず確認しましょう。
フォームファクタ(本体サイズ)
フォームファクタはマザーボードの本体サイズを指します。
些細なポイントですが、ケースサイズとマザーボードサイズが合わないミスは初心者にありがちなミスです。
必ずケースとマザーボードのサイズを確認しましょう。
インターフェイス
インターフェイスはストレージや光学ドライブ、GPU、チューナーを接続する際に使用します。
SATAポートはSSD・HDD・光学ドライブ等の接続に使用します。
複数HDDを搭載する方はSATAポート数に注意しましょう。
PCIeはNVMe SSD・グラフィックボード・サウンドカード・チューナーの接続に使用します。
インターフェイスは外付けでもカバーできますが、メーカー独自の機能やSLI、PCIex16スロットは拡張ができません。
I/Oポート
I/OポートはUSBやHDMIなどの接続ポートを指します。
最も重要なのはUSBの規格で、USB規格は「3.1>3.0>2.0」の順に通信速度が早くなります。
3.1にはタイプAやタイプCがあるので、用途に合わせて選びましょう。
HDMIがモニター出力用についていますが、ゲーミングPCはグラフィックボードを搭載しているため使用しません。
マザーボードのメーカー
マザーボードは同じチップセットを搭載していても、メーカーごとに性能が異なります。
冷却性能・OC性能・ソフトウェアとメーカー独自のシステムが搭載されており、最も違いが表れるのはソフトウェアです。
ASUS
ASUSは世界トップクラスのシェアを誇ります。
エントリーモデルからハイエンド対応のPCまで幅広いラインナップが揃っているので、用途に合わせて選びやすいです。
使用者が多いため信頼性が高く、初心者から上級者まで扱いやすいマザーボードを販売しています。
MSI
MSIはオーバークロック等を使用するハイエンドPC向けのマザーボード開発に力を入れており、プロゲーマーなどゲーム用途でPCを購入する人からの人気が高いです。
ソフトウェアも充実しており、OCやファン制御を一つのソフトで一括操作可能です。
イメージカラーは赤で、マザーボードが見える側面ガラスケースを使用するとデザイン性も向上します。
ASRock
ASRookは他メーカーとは異なる方向性のマザーボードを多く生み出しており、独自性の高い商品が特徴です。
後発のマザーボードメーカーですが、世界シェア3位を取っています。
GIGABYTE
GIGABYTEは耐久性に優れたマザーボードを開発しており、ソフトウェアでケースファンの一括管理など、機能面に力を入れています。
RGBを活かしたデザイン性の高さも人気で、好みの設定でPCを動かすことができます。
ゲーミングPCにおすすめのマザーボード(Intel・AMD)
ASUS ROG STRIX Z490-F GAMING
Intelの第10世代に対応したゲーミング向けマザーボード。
機能性に優れたモデルで、拡張スロットを多数搭載。
マルチGPU SLI/CFX対応で、2つのM.2ソケットと6つのSATAを備えます。
DDR4 4600 MHz対応のメモリスロットも4つ備えた、ハイエンドゲーミングPCにおすすめのマザーボードです。
ASUS TUF B450M-PLUS GAMING
AMD Ryzenに対応したゲーミング向けマザーボード。
機能性に優れたモデルで、拡張スロットを多数搭載。
2つのM.2ソケットと6つのSATAを備えます。
DDR4 3200 MHz対応のメモリスロットも4つ備えた、エントリークラス~ミドルスペックPCにおすすめのマザーボードです。
ASRock B460M Pro4
Intelの第10世代に対応したゲーミング向けマザーボード。
カジュアル向けの低価格モデルで、複数のウルトラM.2ソケットとSATAを備えます。
DDR4 2933 MHz対応のメモリスロットも備えた、エントリークラス~ミドルスペックPCにおすすめのマザーボードです。
MSI B450 GAMING PLUS MAX
AMD Ryzenに対応したゲーミング向けマザーボード。
機能性に優れたモデルで、拡張スロットを多数搭載。
複数のターボM.2ソケットとSATAを備えます。
DDR4 4133 MHz対応のメモリスロットも備えた、エントリークラス~ミドルスペックPCにおすすめのマザーボードです。
ASRock B450 Pro4
AMD Ryzenに対応したゲーミング向けマザーボード。
機能性と拡張性に優れたモデルで、複数のウルトラM.2ソケットとSATAを備えます。
DDR4 3200 MHz対応のメモリスロットも備えた、ミドルスペックPCにおすすめのマザーボードです。
ゲーミングPCのマザーボードまとめ
ゲーミングPCのマザーボードについて詳しく解説しました。
マザーボードは搭載予定のCPUとチップセットから選びましょう。
メーカーによって特徴は違いますが、性能自体に大きな変化はないので、デザインや機能性で選ぶことをおすすめします。