グラフィックボード(GPU)のメモリについて解説していきます。
「GPUメモリとは?概要や違い」
「GPUメモリはどういった役割を果たしているのか」
「ゲーミングPCにおける必要なGPUメモリ」
以上の内容について解説します。
以前は異なるメモリ容量のグラフィックボードが販売されていましたが、現在はモデル毎にGPUメモリは同じことが多く、あまり気にしなくても良いポイントになってきています。
GPUメモリとは?性能と役割
GPUメモリはグラフィック処理を行ったデータを一時保存する領域です。
GPUメモリが搭載されていないGPUはリアルタイムに映像処理を行うため、処理能力が高くても遅延やフレーム飛びが発生します。
GPUメモリがあることで映像処理を予め行い保存することが可能になるので、モニターに滑らかな映像を映し出すことが可能となり、空いた処理能力を使用してフレームレートの向上や解像度を引き上げます。
GPUメモリの規格
GPUメモリの規格には「GDDR6」「GDDR5X」「GDDR5」「HBM2」などが存在します。
現在のゲーミングPCに搭載されるGPUの主流規格は「GDDR6」です。
GDDR6は信号速度が早く、消費電力が低い規格で様々な企業が利用しています。
一つ前の規格であるGDDR5Xより省電力で使用することができ、性能も高いのが特徴です。
HBM2と比較すると、省電力性・性能面は劣るもののコストがかからないので、GDDR6が多用されています。
RAMとVRAMの違い
RAMはCPUが処理した情報を一時保存する領域、VRAMはGPUが処理した情報を一時保存する領域です。
RAMは複数アプリケーション併用時の快適なパフォーマンスや、データ管理への影響が大きくなります。
VRAMは映像や画像処理を快適に行えることが特徴で、フレームレートや解像度・色数を向上させることができます。
グラフィックボードのメモリ容量一覧
型番 | メモリ容量 |
---|---|
RTX 3090 | 24GB |
RTX 3080 | 10GB |
RTX 3070 | 8GB |
RTX 2080 Ti | 11GB |
RTX 2080 SUPER | 8GB |
RTX 2070 SUPER | 8GB |
RTX 2060 SUPER | 8GB |
RTX 2060 | 6GB |
GTX 1660 Ti | 6GB |
GTX 1660 SUPER | 6GB |
GTX 1650 | 4GB |
以上はGPUメモリの容量一覧です。
以前は同一型番で異なるVRAMを搭載したGPUが販売されていましたが、最近は統一されています。
そのためGPUを性能で選ぶとVRAMは固定になります。
GTX 1060は3GBモデルと6GBモデルが存在しました。
GPUメモリの使用量(消費量)を確認する方法
GPUメモリの使用量は特別なソフトをインストールせずに確認することができます。
- タスクマネージャを開く(Ctrl + Alt + Deleteキー)
- パフォーマンスタブを選択
- GPUを選択
GPUメモリ不足で起きる症状
GPUメモリが不足していると「フレームレートの低下」や「画像・テクスチャの欠損、非表示」「色彩不良」といった現象が発生します。
GPUの処理が追い付かず、描写が上手くいかないのが原因です。
高負荷時のフレームレート低下が一番発生しやすく、テクスチャが壊れて表示され見えない壁に阻まれるということも起こります。
GPUメモリに余裕が無く負荷がかかりすぎると、PCがクラッシュすることもあるので注意しましょう。
GPUメモリ不足の解消方法
GPUメモリ不足を解消するには、より高性能なグラフィックボードに交換するしか方法がありません。
グラフィックボード非搭載でオンボードでグラフィック処理を行っている場合は、グラフィックボードを増設することで解決できます。
グラフィックボードの交換、増設の際は電源容量が不足しないよう注意しましょう。
ゲーミングPCに必要なGPUメモリ容量
GPUメモリ容量はプレイするゲームや解像度によって必要量が変化します。
最低でも4GB、高画質を求めないなら6GBあれば問題ありません。
高画質・高フレームレートを実現したい場合は、8GBや10GBを搭載したグラフィックボードを選択しましょう。
現行グラフィックボードは同型番で異なるメモリ容量のモデルが存在しないので、高性能なグラフィックボードを搭載すればOKです。
グラフィックボード(GPU)メモリまとめ
グラフィックボード(GPU)のメモリについて解説しました。
GPUメモリはグラフィック処理したデータを保存する領域であり、現行グラフィックボードではメモリ容量が固定されているため、GPUメモリを基準に選択する機会は少ないでしょう。
ゲームの動作に問題が生じた場合は、GPUメモリ使用量を確認してみましょう。