
CPUの寿命について解説します。
CPU自体は寿命が長く、物理的な故障よりも性能面で能力不足になって、交換するパターンがほとんど。
しかしCPUを冷却するグリス・クーラーについては、故障することがままありますので、メンテナンスが必要です。
PCパーツの寿命ガイド – パーツの寿命目安と交換タイミング →
CPUの寿命について
CPUの寿命は7~10年が目安と言われますが、CPUは半導体の塊であり、メカ的な摩耗部分がないため、10年だって使えます。
物理的な寿命よりも前に、進化による性能不足を先に迎え、交換することがほとんどです。
CPUに性能不足を感じなければ、交換する必要はありません。
しかしCPUは冷却がとても重要で、CPUグリスやCPUクーラーなどの冷却パーツが故障すれば、CPUが故障する可能性もあります。
CPUグリスの塗り直しや、CPUクーラーのメンテナンスはしっかり行いましょう。
また、オーバークロックのように定格を超える電圧を与えると、寿命を早めるリスクが高まります。
CPUグリスの寿命・塗り直しのタイミング

CPUグリスは2~3年に1度、塗り直すのが適切です。
CPUグリスは、CPUとCPUクーラーのヒートシンクの接地部に塗布するグリスであり、CPUから発生した熱はCPUグリスを通じてヒートシンクへと伝わります。
2~3年も経つとCPUグリスは硬化し、正しく熱を伝えられなくなるため、塗り直しが必要というわけです。
定期的に温度を確認し、負荷時の温度が以前より5〜10度上がっていれば、交換時期のサインです。
CPUグリスの塗り直しを怠ると、CPU温度が上昇し、ファンの回転数が上がり続けたり、熱暴走によるシャットダウンが起きます。
最悪の場合、長期間の高温状態でCPUにダメージを与えるリスクもあります。
CPUクーラーの寿命
CPUクーラーには水冷・空冷があり、寿命年数は異なります。
以前は水冷CPUクーラーはハイエンド向けでしたが、最近は水冷CPUクーラーを採用した小型ケースのゲーミングPCも増えています。
基本的にはどちらのCPUクーラーも「異音がしたら」交換するべきです。
水冷CPUクーラーの寿命と症状

水冷CPUクーラーの寿命は5年前後です。
異音(ポンプのカラカラ音)やCPU温度の上昇が続く場合は、寿命が近いサインです。
水冷CPUクーラーは高い冷却性能を誇りますが、内部に液体を循環させる構造上、経年劣化による寿命が存在します。
ポンプ・ラジエーター・冷却液から構成され、液体で熱を効率的に放出します。
静音性に優れ、高い冷却力が魅力ですが、液漏れやポンプ故障のリスクがあります。
ポンプは消耗品であり、回転軸の摩耗や冷却液の蒸発が進むと性能が低下します。
水冷CPUクーラーが寿命を迎えた場合は、まるごと交換しましょう。
空冷CPUクーラーの寿命

空冷CPUクーラーの寿命は10年前後です。
空冷CPUクーラーのファンの音が大きくなるなど、異音がし始めたら交換を検討しましょう。
空冷CPUクーラーは、ファンとヒートシンクで冷やすシンプルな構造のため、手入れをすれば非常に長持ちします。
取り付けや交換も簡単で、初心者でも扱いやすい冷却方式です。
空冷CPUファンのメンテナンス
空冷CPUのファンのメンテナンスは、定期的とホコリを除去することです。
年末の大掃除のタイミングで、エアダスターでホコリ除去を行いましょう。
ヒートシンクにホコリが詰まっていないか、ファンが正常に回転しているかを確認しましょう。
また、固定具が緩んでいないかも要チェックです。
冷却効率を維持するために、半年に一度は軽く掃除を行うのがおすすめです。
CPUの寿命まとめ
CPUは、CPUグリスを2~3年に1度塗り直し、年に1度CPUクーラーのメンテナンスを行うことで、10年でも使える長寿パーツです。
CPUを長く使うために、CPUの温度を定期的にチェックしておきましょう。

